今回は11年前の撮り残しと、チューリン・コーラを遡ってのバウダ・ピークとヒマール・チュリを眺め、さらにプンギェン氷河からのマナスルとピーク29等を撮る予定で、通常コース意外に少し脇道に入って歩いてきた。
カトマンズから専用車でソチ・コーラまで入る。三日目のジャガットでチューリン・コーラ遡上への近道を地元のガイドに教えてもらう。通常コースを離れて、バンシン(Bhansing)で一泊、案内人を雇う。翌日、ブリ・ガンダキ川沿いに標高約2000mまで上がり、チューリン・コーラ右岸を踏み跡程度の道をトラバース気味に遡っていく。途中三泊してやっとルピナ峠へのトレッキングコースに合流する。かなり疲れた。
翌日早朝にバウダ・ヒマールBC近くまで出かけ、バウダ・ヒマールの朝焼けを撮る。春霞のような感じの朝焼けだった。その後もスッキリとはせず少々ボケた写真になってしまった。ニャックへのトレッキング道を進み氷河のモレーンを進む。マップとは全然違う方向に進んでいる。地元の案内人は薬草(冬虫夏草)を取りに来ているのでこの道で問題ないと言う。モレーンを渡りレビン・コーラへと下る。此処の位置は氷河越しにヒマール・チュリが望めるはずと河原の側にテント泊とする。翌朝テント内からヒマール・チュリの朝焼けが撮れた。が、やはり春霞のような感じになってしまった。
朝食後ニャックへ向けてレビン・コーラ左岸を下る。支流毎に高巻きがあり、下るのに高度は一向に下がらない。やっと通常コースのニャックが望める崖上に出て、一気に下る。膝が笑っている。このコース決してお勧めはしない。
通常コースに戻りペワでテントとキャンプ用品をデポする。十二日目にサマに到着する。プンギェン氷河の情報を聞く。プンギェン・ゴンパからの展望が良いらしい。マナスルとピーク29が目の前に望めるはずだ。テントとガスバーナーをレンタルして翌日出かける。シャラの手前の橋の袂から川沿いにゴンパへ向けて上る。次第にプンギェン氷河のモレーンに沿って道は続いている。標高が4000mを超えた辺りは広い大地になっている。夏の時期に使われるカルカの跡が沢山ある。天気は良くなくてモレーンの向こうにあるはずの白い峰が望めない。明日の朝を期待してカルカ内にテントを設営する。
夜半から小雪交じりの雨が降り出した。翌朝はすっかり霧に囲まれて展望はない。諦めきれずに暫く待つが霧は一向に晴れない。スタッフも下山したがっている。帰りの日程もあり諦めて下山を開始する。翌日も山の天気は回復しなかったようだ。レンタルのテントとガスバーナーを返却して一路往路を戻る。
11年ぶりの再訪、多くの反省点があった。日程的には約1ケ月遅かった。モンスーンが始まってさらに気温が高く、景色は春霞になっていた。事前調査が十分ではなかった。現地エージェントの情報も今一だったし、写真の予備日設定が甘かった。通常コース以外を歩く時には、それなりに写真以外の予備日も設けるべきだった。 11年前(2005年)のマナスル・トレッキングはガネッシュ・ヒマールと併せて歩いた。