上越・玉原高原の紅葉
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10月21日
南与野6:28-大宮6:366:42-高崎8:168:28-沼田9:129:20-玉原センターハウスバス停10:30・・センターハウス
・・・ブナ湧き水・・・稜線・・・ブナ平・・・玉原湿原分岐・・・玉原湿原・・・センターハウス・・・バス停13:30頃、13:55-沼田駅15:03頃、
沼田16:10-高崎16:5616:59-大宮18:21、18:28-南与野18:35
 何年も前からいつか行きたいと思っていた白神山地のブナ林。残念ながら私の体力では到達できそうにない。でも、バスツアーなら行けそうと思っていたが、十二湖あたりまででブナの原生林には簡単に行けないらしい。そんな私に原生林とまではいかないが、せめてブナ林は見せてあげたいと夫が計画してくれたのが玉原高原だ。
 久しぶりに晴れ渡った10月21日、朝4時起床、準備万端、いざ、出発。沼田からバスに乗り換えだ。バスが進むにつれ左右の車窓にチラホラと色づいた木々が見え始めた。バスの運転手さんの粋な計らいのガイド付き。天狗が有名で高さ5㍍の天狗の面があるお寺の話やダムのことなど聞きながら高度を上げていく。1時間ほどたつと近くの山が紅葉と常緑樹の緑でおりなす景色が、まさに童謡に唄われる「織る錦」だ。もみじの赤、白樺の白、木々の葉の緑や黄色がまぶしい青空に映え、目を奪われる。電車とバスを乗り継ぎ4時間かけて登り口に到着。ブナの木を初めて見た。灰色の樹皮に黒っぽい斑点があり、枝ぶりは自由自在。大木は根本の方が苔むしている。葉は黄色で太陽の光に黄金色に輝いている。
 山道沿いにある太い木に寄り添い、耳をあてて静かに息をひそめ、樹液の流れる音を聞き取ろうとしたが、いつもセミが鳴いている私の耳には聞こえなかった。でも、木肌に触り、ペタペタとたたいたり、なでたり、幹を抱きかかえたりとブナを体で感じることができ大満足だ。足元を見れば高さ10㌢ほどのもみじが葉を赤く染めている。ブナの木々の向こうもブナ、空を見上げると青空を背に大きく広がったブナの黄金色の葉が視界いっぱいに広がる。クマザサの葉の緑もつやめいている。右へ左へまた、立ち止まって写真を撮ったり、時間を気にすることなくブナの林に浸ることができた。

 左足の膝の筋を痛めていたので登りも下りもふんばれず、のろい歩みだった。帰りの下りは膝が痛くなり難儀したが、無事バス停に到着できた。
 私の旅の予定の「ブナ林」は「完了」となった。今年の夏は暑さもさることながら母や弟のことであわただしく、予定のカナダ行きもキャンセルしたりと心身ともに休まることがなかったので、今回の玉原高原行は身も心ものびのびできたいい旅だった。これも夫のおかげと心から感謝している。  (晴枝記)
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