台風20号の影響で天気は不安定で予想では二日間とも曇りか小雨状態だった。さらに計画者のO野さんが急病で不参加となり三名で出発する。
南会津の館岩村は2005年から2009年まで毎年冬の時期に訪れて水引の民宿「離騒館」に泊まり、近くの山を登っていた。湯ノ倉山、大嵐山、荒海山、枯木山などの他に名もない山もあるが雪遊びと温泉に美味しい地酒を楽しみに出かけた。
東北道から塩原を経由して舘岩村に入り湯ノ花温泉を過ぎて、再奥の水引集落から砂利道の林道に入り田代山の猿倉登山口に着く。先着の車が数台駐まっていた。登り終えた登山者が下山して来る時間だ。沢に下り左岸に渡りしばらくして右手の山腹に取りつきジグザク道を急登する。風も無くとにかく蒸し暑い。汗がドッと出てくる。尾根上に出ても急登は続いて汗は止まらない。台地状の緩い登りになり小さな湿原の小田代に出る。花のシーズンには色とりどりのお花が目を楽しませてくれるらしい。再び急登になり汗が止まない。木道が設けられている田代山湿原に飛び出す。爽やかな風に少しは汗が引いていく。湿原は鮮やかな草紅葉には少し早いが紅葉している。田代山の山名標識があるT字路で休憩する。右は木賊温泉へ左が帝釈山方面になっている。1926mの三角点は湿原の中なので確認も出来ず踏めなかった。
反時計回りの木道を進み弘法大師を祭る大師堂があったところ、現在は大師堂を兼ねた高床式の避難小屋になっている。近くにきれいな高床式のトイレも完備していた。
木道を一回りして登山口へ下る。駐車場には我々の車の他に一台しか駐まっていなかった。砂利道を下り湯ノ花温泉手前のキャンプ場に向かう。
広い整備されたテント場でテントの側まで車で入る。テント設営後近くの共同浴場に向かう。隣の民宿で利用券(200円)を買って入浴する。私は何度も利用している。素朴な湯殿で汗まみれの体を洗い流し気持ちよく暖まる。帰りは雨が降り出す。テント場に帰り屋根がある炊事棟で早速宴会を始める。BBQでたらふく食べ、たらふく飲んだ。
二日目、昨夜の雨も上がって青空も覗いている。O野さんが大いに気にしていた木賊温泉で温泉を確認して檜枝岐へ向かう。川俣檜枝岐林道に入り昨日と同様に砂利道の林道を走る。馬坂峠は広い駐車場ときれいなトイレがあり、数台の車が駐まっていた。北に帝釈山への登山口、南側が台倉高山への登山口で準備をして出発する。尾根を巻くようにトラバース気味に少し高度を下げて約15分で水場、その後もしばらくはトラバースが続く。主尾根に合わさると階段状の急登が始まる。ひっそりとした針葉樹林帯の気持ち良い登りが続く。最初のピークを過ぎ少し下がって三段に連なる田代の小さな湿原に出る。登り返して二つめのピークを過ぎてトラバース気味に進み、右の北峰を巻いて急坂を登ると山頂に到着する。360度の展望で少し霞んで雲もあるが帝釈山、田代山、女峰山、男体山、日光白根山、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳(雲の中)などが望める。昼食にする。
往路を戻る。馬坂峠に無事到着してご苦労様でした。天気予報では一日小雨だったのに晴れ間も覗いて予報の裏切りに感謝する。温泉!温泉へと檜枝岐に戻る。駒ノ湯でさっぱりし木賊温泉に向かう。秘湯の岩風呂、共同浴場の広瀬の湯があるがS籐さんは広瀬の湯に入ってくる。H谷川さんはパス、自分は以前入浴しており今回はパスした。一路大宮へ向かう。
登山中、宴会中、帰りの車中では今回体調不良で参加できなかったO野さんを来年には是非ともつれて来よう!、さらに会山行にして大部隊で来よう!時期もお花が咲いている六月中~七月上にして固有種で群落をなすオサバ草を眺めよう。温泉巡りと花巡りついでに山登り、などなど。長年の宿題を一つ達成でき充実した山行になった。