早朝の電車(日本海ひすいライン)で能生へ、バスに乗り換えて登山口の柵口(ませぐち)で下車する。道標に従って歩き始める。暫くして目の前に権現岳が姿を現す。スラブ状の岩壁が目を引く。登山道は右の厳しい尾根を登るようだ。登山口からすぐさまの急登、寝不足の体には少々辛い。所々に綱引き用紛いのロープが設置してある。岩稜も出てきて胎内洞を過ぎ、白山奥社では眼下に柵口集落が望める。少々疲れて権現岳に到着する。目の前にトッケ峰、右に鉾ヶ岳さらに大沢岳、金冠と続いている。鉾ヶ岳まではまだかなり遠い。
一休みして雪で倒された根曲がり灌木の歩きにくい尾根を進む。尾根はのぞかずの窓などの岩稜や、アップダウンもかなりあって疲れた体にはかなり手強かった。トッケ峰からは右に進路を変える。いったん大きく下り登り返す。鉾ヶ岳の山頂には避難小屋がある。此処からは下り一方なので一休みする。
大沢岳へ下る。山頂から右の溝尾コースを金冠へ向けて下り、岩稜を登り返し金冠に到着する。その後は逆さに落ちるような急坂を、綱引き用紛いの太いロープに助けられながらゴボウ下りでドンドン降る。軍手を持参して良かった。島道鉱泉の分岐を過ぎてあまり手入れが良くない登山道を拾いながら降り、やっと溝尾登山口の車道に出る。その後は車道をのんびりと下る。こんなに急坂で沢山のロープが設置してある山は初めてで、実に手強い山だった。平日で山の中では誰とも会わなかったが、三匹のマムシに会い危なく噛まれるところだった。
神明橋バス停に予定より早く到着して、一本前のバスに乗れた。能生駅から名立駅に移動、歩いて名立温泉(道の駅うみてらす名立)へ向かう。此処は2003年に毛勝山を登った帰りに寄った記憶がある。懐かしい。