万座プリンスホテルバス停で準備をして歩き出す。緩やかな登りの車道、日蔭を選びながら行くも、もうすっかり陽が上がって短パンの足と腕をジリジリと灼いていく。群馬県から長野県に入りしばらくして万座道路の最高点に着く。すぐ左上にこれから登る御飯岳の山並みが望める。が、直登するには藪でとても登れそうにない。予定通り大きく回り込んで毛無峠から登ることにする。万座道路を離れて緩やかに下ってやっと毛無峠に到着する。約2時間半で歩けた。峠はさわやかな風が吹いている。此処はラジコン飛行機仲間には有名な場所で、遠く奈良県からのグループが優雅に飛行機を飛ばして楽しんでいた。
一休みして御飯岳を登り始める。手前の毛無山へは火山礫の赤茶けた急坂を一登りで到着、御飯岳が眼前に横たわっている。テント場を探しながら進むが、良いテン場はない。草付きの踏み跡を下り登り返してツガの樹林帯に入る。時たま開けた笹原をへて稜線に着くが、疲れていたこともあり山頂まで長かった。展望は今一で時間も早いのでテント場は予定の山頂ではなく毛無峠へと、写真を撮って往路を戻る。毛無山に戻り一休みする。毛無峠では相変わらずラジコンを飛ばして楽しんでいる。結局、峠へ下る火山礫の途中に比較的なだらかな場所を見つけて、整地してテントを設営する。陽射しは暑くて日蔭もなく暑い!テントの外でお酒タイムに移行して飲み始める。時たま陽が隠れて爽やかな風が気持ちよい。
翌日も良い天気で明ける。浅間山が朝日に輝いていた。毛無峠に下り、目の前の破風山へ向けて登り始める。ジグザグの急登の道に朝日を受けながら一登りで稜線に着く。稜線分岐を右にしばらく行くと破風山に到着する。昨日歩いた御飯岳が黒木と笹に包まれた巨鯨のような山体を横たえている。稜線を分岐まで戻りさらに先に進むと樹林帯に入り五味池を右に分けて土鍋山への鞍部に出る。朝露が冷たくて気持ちよい。1912mピークを左に巻いて稜線に出る。右に土鍋山の山頂標識がある。が、三角点峰(1999.5m)は稜線から左に7分歩いた笹原にあった。展望はない。展望の良い1912mピークに戻り休憩する。先ほど登った破風山、御飯岳、これから登る老ノ倉山、遠くに草津の山々が望める。
帰りの車道歩きもあるので早々に毛無峠に戻る。車道を歩き始めて足の裏が痛い。多分マメが出来たのだろう。万座道路に出て、目の前の老ノ倉山へ登る。笹藪と灌木藪をかき分けながら、それでも踏み跡はしっかりしていた。山頂からは目の前に御飯岳、南に破風山と土鍋山、その向こうに四阿山、北には志賀高原の山々が望める。
道路に戻り万座へ向かう。群馬県にはいると下り一方の道になる。足裏のマメがさらに痛くなる。気晴らしに道端のお花を撮る。やっと万座プリンスホテルに到着、バス時間の関係ですぐに温泉に入る。日焼けで湯船に入ると足の脛と腕が痛い。湯上がりにビールを一飲みでバスに乗る。万座・鹿沢口駅で弁当とお酒を買って、暑い中よく歩き通せたと充実した山行に満足して帰る。
実は8月に南アルプスで林道を約25㎞、往復で約50㎞歩く山行を計画していて、今回はその試し歩き山行だった。足裏のマメが気になるが靴の選定をこれから検討しなければと、宿題を残した。