西上州の山巡り。三座とも群馬県の上野村にあり、長野県に近い山域で交通の便が悪く車がないとなかなか行きづらいところだ。昭文社の一昔前の地図では波線ながら、今回登る山の登山コースが記載してあるそうだが、現在の地図には登山コースは記載されていない。今回は白山書房発行の「西上州の山・ベスト100ルート」を参考に計画する。

品塩山
 しおじの湯から南西尾根を辿り1204m峰から南に向きを変えて山頂に至るコースを歩く。高崎線の新町駅から路線バスを約2時間半乗ってしおじの湯に着く。乗車賃の関係で土・日・休日発行の二日フリー券を利用する。しおじの湯で準備しテント装備などを温泉に預かってもらう。向かいの三岐学生の家への坂道を登り始める。211号鉄塔へ向けて東電の巡視路を利用させてもらう。主稜線上に出てしばらくして211号鉄塔に到着する。一休みする。この先標識や赤布は無く踏み跡も薄いが、尾根は細く明瞭で下草も殆どなく歩きやすい。が、登りは緩やかではなく疲れる。
 トヤノツムジで昼食、その後もアップダウンを繰り返しながら高度を上げる。1204m峰では右下から巻いて稜線に戻る。すぐに品塩山の北峰への岩場の登りが始まる。立木などを利用して北峰に到着する。展望は今一、山頂標識もない。一度下り登り返して南峰への岩壁を左から巻きながら登る。最高点となる南峰1282mに到着する。ここには手書きの山頂標識があった。一休みして往路を戻る。

 しっかり疲れてしおじの湯に戻り温泉に入り疲れを取る。テントの設営で温泉の親父と相談、工事事務所側に張らしてもらう。しっかり酔って寝袋に入る。

マムシ岳
 4時半起床、6時前に出発する。テント装備などは工事事務所の裏陰に隠すようにデポする。登山口まで約5㎞の車道を歩く。すでにイワナの釣り人は早朝から竿を振っている。登山口で一休み、202号鉄塔の巡視路にそって丸木橋を渡り日向沢左岸の道を進み、すぐの沢に沿って巡視路を進む。沢を何度か渡り返しながら1050m付近で右の尾根に取り付き、ジグザグに登り202号鉄塔に到着し、一休みする。さらに急な尾根を進み岩壁に突き当たる。その前に右方向にトラバース気味の踏み跡があった。が、岩壁の右側から巻いて進む。ここで右側に岩峰のマムシ岳が望めたはずだが、そのまま左のかなり厳しい岩稜を超えて尾根を進んでしまった。その後も岩稜混じりの尾根を幾度か越え、又は巻いて進む。こんなに遠いのかと思い始めた時に対向者に出会う。「マムシ岳はこの先ですか?」、『いいえ手前ですよ』と、マムシ岳は先ほどの厳しい岩稜の手前右側だったのだ。1348m峰の少し手前まで行き過ぎてしまったようだ。
 気持ちを取り直して戻る。先ほどの厳しい岩稜は右に巻いて、元の尾根に戻りトラバース気味の踏み跡に入る。先の岩壁を右側から巻いた処を上部に見ながら進むとマムシ岳への鞍部に出た。ホッとする。約1時間半の遅れで山頂に到着する。座り込んで早い昼食とする。この日は山の会の仲間も、私がこれから登る「船坂山」へ行く予定だ。途中の林道で車に乗せてもらえるかと期待したのに、この遅れではだめだろう。と、諦め気分で下山する。
 ここで又、勘違いをする。トラバースして尾根に戻り着いたので下り始めた。鉄塔も見えてきて登山口ももうすぐだ。と、思いきや鉄塔の周りの様子が違う。202号ではなく203号鉄塔だった。一つ手前の尾根を下っていた。登り返して!を、やめて右の尾根に向かって無理矢理トラバースを始めた。何とか元の尾根に戻り安心して下る。東電の巡視路は尾根を越えた沢沿いにあるので途中から、またもや無理矢理立木を頼りに急な斜面を下る。やっと登山口に戻りしばらく仲間の車を待ったが、すでに通り過ぎてしまったようだ。

船坂山
 仲間の車を諦めて林道(車道)を歩き始める。緩やかな登りだが陽射しも強くて暑い。船坂山登山口には仲間の車が三台停まっていた。もう山頂に着いているだろう。ゲートを越えて林道を進む。鉄塔のある終点から山道になる。テープがべたべた付いている。途中で人声が聞こえる。山頂には15名の山の仲間が寛いでいた。大歓迎?された(ようだ)。記念写真を撮ってもらう。帰りは仲間の車でしおじの湯に戻る。歩いた車道は結構長かった。温泉入浴後も好意に甘えて車で北上尾まで乗せてもらった。翌日は久しぶりの山行だったからか、筋肉痛になってしまった。西上州の山は「体」をフル動員して登るので楽しいところだ。

品塩山                 P1204m峰
品塩山
マムシ岳
203鉄塔
山の会会員と合流
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西上州・品塩山、マムシ岳、船坂山
5月17日~18日
南与野7:04-大宮-新町8:40、8:50-しおじの湯11:30、11:55・・・211鉄塔12:20・・・トヤノツムジ(976m)12:45・・・P106013:13
・・・品塩山(北峰)・・・南峰14:30・・・北峰14:40・・・P1060M15:33・・・トヤノツムジ15:53・・・211鉄塔16:06・・・しおじの湯16:26
(テント泊)5:42・・・マヌシ岳登山口6:55・・・202鉄塔7:32・・・(縦走コースをかなり進み、P1348mの手間まで行き、対抗者に出会い
行きすぎたことを知る。どうも長いと思ったが・・)・・引き返しマヌシ岳方向に進む・・・マムシ岳9:16/9:26・・・203鉄塔・・・
トラバース・・・202鉄塔の尾根に戻る・・・尾根を下り途中から右に沢へ下る・・・丸太橋・・・登山口10:02/10・・・船坂山登山口10:46
・・・林道終点・11鉄塔・・・船坂山11:31/12:10・・・林道終点12:45・・・登山口13:38-しおじの湯14:30、《温泉入浴》13:30頃-
下仁田IC-東松戸IC-北上尾駅-大宮-南与野19:30頃
202鉄塔