八ヶ岳・西天狗岳・西尾根
山行実施日;2012.02.03-04
参加メンバー;Hi.T、Na.G、Hi.Y、Te.I
新人の雪山初山行に参加する。この時期の天狗岳へは黒百合平から東天狗岳・西天狗岳を往復するのが一般的だが、リーダーの好みで(人があまりいないコースを選ぶ)渋ノ湯〜唐沢鉱泉へ向かい、西尾根を登り、西天狗岳〜東天狗岳〜黒百合平を経由して渋ノ湯に下る周遊コースになった。
気温は低いものの、抜けるような青空で気分良く歩き始める。12頃出発して唐沢鉱泉に13時半頃到着する。鉱泉は冬期休業中で踏み跡も無く暖かい中で休憩する。西尾根に入ると正月あたりに歩いた雪のトレース(踏み跡)がかすかに残っていたが、踏み固めたコースを外すと膝まで潜る。樹林帯の登りが続く。差し入れされたビール6本と、今晩の焼き肉が重い。西尾根稜線に15時50分頃登り着く。少し登ったところで尾根道上に雪を整地してテントを設営する(標高2150m位)。マイナス10度以下での作業は結構辛い。やっとテントに入りホッとする。ガスに火をつけると汗が出るほど暖まる。差し入れのビールはあっと言う間に無くなる。新人を囲んで山談義で盛り上がる。
夜半は星空で風もなく明日を楽しみに寝る。が、朝方にはしっかり雲が出てきて風も吹き始めた。6時半頃からテントを撤収する。マイナス16度の中でやっと撤収を終え、7時頃出発する。雪はだんだん深くなっていく。ラッセルが結構辛くて、時間の割に思ったほど高度を稼げなかった。
昨日の好天が嘘のように雪雲りで横殴りの風が冷たい。9時半頃に2510mのピークに出る。まともに横殴りの寒風を受ける。前方の展望も無い。この先の稜線で風を受けながら歩くとマイナス25度以下の状態になる。しばし相談、ラッセルでの進み具合、展望は望めない、この寒さなどで、かなりの危険を覚悟して進むより、残念だが此処で引き返すことにする。
往路を引き返し渋ノ湯に無事13時頃に着く。風が強くて寒いので渋ノ湯の温泉に入らず直ぐさま下る。途中の温泉で体を温め、チーズ入りの変わったカレーライスを食べて帰る。新人は結構厳しい体験をしたと思う。(Te.I記)
渋ノ湯温泉
休業中の唐沢鉱泉
(詳細報告は会報 2012.02-01 を参照)
唐沢鉱泉から西天狗岳へ
西尾根上にテント設営・撤収中