秩父槍ヶ岳

6月20日

 先週に続いて奥秩父へ行く。秩父槍ヶ岳は二万五千図「中津峡」の上端中央付近、岩記号ひしめく中に記された一三四一bの標高点がそれで、地図には山名の記載もなく、当然登山道などの記載もない。秩父線は土・日・休日にはフリー切符があって安く利用できるのを知る。そんな訳で今回は土曜日に出かける事にして準備するが、計画表は平日用に作ってある事をすっかり忘れていた。前日何気なしにネットの時刻表を調べたら土曜日はバス・電車の時間が違っていた。そのまま出かけたら山へ取り付けなかったかも、危なかった。さらにバスの便が良くない。登り口の相原橋に十一時過ぎに着、帰りのバス時間は十四時四十分、その後の最終が十七時二十二分、四時間三十分の標準歩行時間に対して、早く帰るためには三時間三十分以内で歩く必要がある。頑張るしかないか!。意気込んで相原沢沿いに野鳥の森歩道を歩き出す。暫くして野鳥観察小屋、その裏側から「この先危険なので立ち入り禁止」のロープをまたいで尾根に取り付く。いきなりやせた尾根の激しい急登、二十分で「野鳥の森歩道終点」、さらに尾根を西に登り続けるが岩場が多く出てくる。かなりの物好きが歩いているようで踏み跡はしっかりしている。立木や木の根をつかみながらの登りが続く。一カ所ロープが張ってある六b位の岩場も難なく乗り越えて、湿気も多く汗まみれになりながら槍ヶ岳の山頂に十二時半に到着する。この間、帰りの時間を気にして休憩せずに登ってしまった。予定より早く着いて一安心する。狭い山頂は木立の中で展望はない。写真を撮り、暫しの休憩後先を急ぐ。下山は西に尾根を進むが相変わらずの岩稜で左に右に岩を巻いて進む。山頂より約は百b高い一四五○ピークを過ぎて「野鳥の森歩道終点」標識を確認して東に下る。登りに負けないくらいの下り坂で、これが「野鳥の森歩道」なんてとても言えたものではない。嫌と言う程下りやっと相原沢に出合う。その後は沢に沿ったなだらかな道を下り、登りに確認した野鳥観察小屋分岐に着いて残り時間を確認してホットする。沢で汗に濡れた顔を洗い一息入れる。登山口に十四時少し過ぎに到着する。のんびりバスを待ち、途中の大滝温泉で汗を流して予定よりずいぶん早く帰る。       

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