日光・錫ヶ岳    九月九日〜十日

 秋雨前線が居座った夏の長雨がやっと終わって、約一ヶ月ぶりに出かける。二日間の晴天を確認して、ツェルトで栃木と群馬の県境尾根上で泊まることにする。東武日光駅で乗合タクシーに分乗して予定より約一時間早く9時40分に「西の湖入口」を歩き始める。暫くして西の湖への道を左に分けて柳沢林道に入る。柳沢川に出会い、砂防ダムから右岸に渡り宿堂坊山東尾根に取り付く。1700mまではかなりの急登、久しぶりなのか息が上がる。尾根はかなり広いが、かすかな踏み跡を探しながら直登する。傾斜が緩やかになって笹原が出てくると宿堂坊山、12時に到着する。予定では北に下ったネギト沢のコルで泊まることにしていたが、早い時間なので先に進むことにする。ネギト沢のコルで水(500og)を補給する。県境尾根に入ってからは県境標識?がベタベタ立木に打ち付けてある。倒木など有るものの尾根を外さずに歩く。尾根はさっぱり展望はなし。三林班沢ノ頭(2060m)が14時、疲れた。明日下山する尾根(2077mピーク)まで歩くことにする。アップダウンは100m位で、それほど無いのだが、暑くてのどが渇くのに持ち水が少ないので飲まずに歩く。2077mピークに15時着。狭いピークにツェルトをなんとか設営する。北側に明日登る錫ヶ岳が望める。早速宴会、脱水状態に近いのか【菊水】よりも【水】の方が美味しく飲める。はじめてだ!。魔法の【塩】を忘れて反省しきり。
 翌日も快晴、6時少し前に出発する。県境標識?を探しながら進む。2100m辺りから東側は笹原で日光の山々、中禅寺湖が眼下に望める。2241mピーク辺りは西側の樹林帯を登る。錫ヶ岳への最後の登りは急で、残雪期には少し手強い感じになりそう。山頂に7時15分着。歩いてきた長い山並みを振り返る。記念写真を撮り早々に下山する。ツェルト場に8時半に帰着する。9時過ぎに柳沢林道終点目指して下る。ピークから少し南に戻り下山する尾根に向けてトラバース、広い尾根をドンドン下る。此処でも尾根標識?が所々に打ち付けてある。1950m辺りから右側に折れて降るはずだったが、降りすぎた事に気づき急な笹原を強引に右にトラバース気味に降る。林道終点に10時着。沢水をガブガブ飲んでほっとする。林道はかなり崩壊が進んでいて、足を滑らすとヤバイ箇所が数カ所有り、さらに崖崩れで落石が多くて歩きにくい。やっと柳沢川の徒渉点に12時、靴を脱いで渡る。のんびりバス停に、東武日光で温泉に入り【湯葉刺し】で打ち上げ、ほろ酔い気分で帰る。         

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男体山
錫ヶ岳(2077mピークより)