枯木山        4月5日〜6日

 枯木山は三月に会津側からチャレンジするも時間切れで敗退する。諦めきれずに雪の状態が落ちつく(ラッセルが無くなる)4月になって、リベンジの計画を立てる。今回は距離が長いが栃木県側の湯西川温泉からのアタックとした。天気予報で晴天を確認して3日前に日程を決める。
 良い天気の中のんびりと出発、本日は尾根に登るのみで車窓から桜を楽しみながら湯西川温泉駅着、バスで温泉へ。安が森ロッジへの入り口・伴久ホテルで下車、すっかり雪が消えた舗装された林道を歩き出す。安が森ロッジはまだ休業中、橋で白滝沢を渡り遊歩道で948mピークへ向かう。雪はまばらで13時半に到着する。ベンチがあり雪もなくテント場によいが、時間が早いので先を偵察するも平地が無く此処に決める。日陰に残った雪を集めて水作りをする。
 夜も気温はあまり下がらず暖かい一夜が明けて、5時に出発する。尾根はすっかり雪が消えて作業道らしい道を進む。雪が出てきて1077mピーク手前でアイゼンを着ける。県境尾根がどんどん近づく。1160mピークを越えると目指す枯木山が現れる。遠い。所々深みに填るも全体的に気持ちよく高度を上げていける。1467mピークに7時到着。1510mピークで北に進路を変える。なだらかな尾根となり、枯木山の前衛の県境尾根1692mピーク、さらに分岐点の1720mピークが大きくなってくる。まず1692mへの登り、雪庇もすでに無くなっていて広い雪原の県境のピークに立つ。展望台のような感じで会津側の山々が望める。見上げる枯木山の南北に続く尾根には雪庇が大きく張り出している。雪の多い最盛期はこんな物ではないだろうと恐怖を感じる。雪庇は田代山峠へと続く尾根の左側から回り込んで乗り越す。会津側は樹林帯で樹木に見当をつけて無数にある雪庇の亀裂を避けながら進む。枯木山山頂9時到着、リベンジを果たして感激もひとしおだった。山頂はこんもりした処で、手作りの古びた山頂標識が有るのみ。一月から遊んだ湯ノ倉山、大嵐山、などの会津の山々が手に取るように望める。荒海山、会津駒ヶ岳、日光連山、尾瀬の山々も展望できる。三月に来たときの南北に延びる尾根は雪庇が続き手強そうだった。
 快晴の山頂にのんびりとしたいが一人ではやることもなく、写真を撮って名残を惜しみながら下山を開始する。気温が上がり雪はグズグズになり、アイゼンを外してどんどんと降る。降るにつれて膝上まで足が潜ることたびたびで疲れる。テント設営地12時着、温泉に向けて林道を急ぐ。湯西川温泉駅にある道の駅で汗を流し『生』を一気にいただいて、のんびりと充実感を感じながら帰る。

1720mピーク            枯木山
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