南ア・仙塩尾根        7月31日〜8月3日

 南アルプスの長い仙塩尾根、なかなか歩く機会がなくて気になっていたコース。台風五号の進路を気にしながら準備を進める。当初、静岡へ下山する予定が大雨で通行止めとなり、鳥倉林道経由で伊那大島へ下ることになった。台風が西にそれて出発する。初日は高速バスと季節運行の北沢峠行きバスで峠にテント泊。良い天気でテント場は約40張りのテントが並ぶ。ビールも飲まず(禁酒中)早々に寝る。
 4時起床、6時前に出発する。樹林帯を抜け小仙丈が望める頃からスタミナ切れを感じる。いろいろ有って久し振りの山行、いつものスピードを落としながら登る。北の寒気が入り込み、風が冷たい。手袋が欲しいところ。仙丈岳9時15分着。鋸岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、鳳凰三山、間ノ岳、農鳥岳、北には穂高・槍・大天井・鹿島槍・乗鞍・・・・と北アルプス、中央アルプスも目の前に望める。さらにこれから歩く仙塩尾根、塩見岳が遠くに見える。一人仙塩尾根に歩を進める。大仙丈岳も展望の良い処。ここから大きく下り途中から樹林帯に入る。この下りを登りたくはない位、急で長い感じ。伊那荒倉岳は標識もなく三角点が寂しそう。樹林帯の中、左側の木々の間から北岳、間ノ岳、農鳥岳を垣間見る。結構アップダウンが続く。独峰を過ぎ腰の疲れが増してくる。横川岳をやっとの思いで越え、少し下った処が野呂川越、両俣小屋への急坂を疲れた身体で一気に下る。小屋14時半着。ビールではなくコーラが旨い。
 翌日、天気は下り坂の様子、稜線までの急坂を登り返し、縦走路に入る。野呂川越6時20分、先に進む。樹林帯の中ゆっくりと高度を上げていく。独峰で展望が開け、三峯岳への登りがきつそうだ。這松帯になり、歩いてきた尾根が望める。急登を登り切り三峯岳、9時15分着。間ノ岳への寄り道は止めて先を急ぐ。熊ノ平小屋10時15分着。日に焼けた顔がヒリヒリしてくる。阿部荒倉岳は縦走路の直ぐ上にあり、三角点のみで此処も寂しい。御花畑が所々に有るが、花の時期は過ぎた感じだが、コバイケイソウの当たり年なのかたくさん見られた。新蛇抜山は山頂を通らないらしく樹林帯で解らなかった。この辺りから曇ってきて北荒川岳の登りでは霧の中を、気合いを入れて登る。北荒川岳も三角点のみ、少し下ったキャンプ指定地は幕営禁止になっていた。蝙蝠岳への分岐手前の岳沢のキャンプ指定地に降りてテントを張る。完全にガスって稜線も見えなくなってしまった。
 縦走三日目、小雨の中出発、蝙蝠岳への分岐に向けて急なガレ場を登る。分岐6時20分、塩見岳7時15分着。小雨とガスで展望なし。15年ぶりの再訪、前回は好天気で展望を十分楽しんだ。急な岩場を下り塩見小屋着8時。小屋の規模が大きくなっている。三伏峠へ向かう途中で霧が晴れ、塩見岳が望める。三伏峠11時前着、本日中に帰れそう。樹林帯の中の道を鳥倉林道へ向けて下る。概してなだらかな下りで、林道へ出る手前が急だった。バスで伊那大島駅、タクシーで伊那松川温泉へ向かう。
 サッパリしての久し振りの豪華な食事、此処でもビールを飲まず、長年の望みを叶えた充実感に浸りながら高速バスで帰る

仙丈ケ岳
戻る
塩見岳
仙塩尾根
北岳               間の岳