稲包山        5月24日

 稲包山は群馬と新潟の県境にあるピラミッドを思わせる美しい山で、展望も良く平標山や仙ノ倉山、白砂山、佐武流山などが望める。当初は東山麓のムコタ林道から送電線の巡視路を利用し、四万温泉へ下るもので、約6時間半で計画した。計画したのがかなり前で、その内容をすっかり忘れていて、赤沢スキー場から入山する事だけを覚えていた。二万五千図ではムコタ林道コースは記載してなく、赤沢林道コースのみ、それを信じて10時少し前に登り始める。 
 春なのに夏山のように暑い中、汗を流しながら進む。休憩時に地図と計画書を何となく眺めて、時間の勘定をする。なんだか変だと感じ、コースを間違えたこと、このコースで行くと予定時間に下山出来そうにないかも知れないと、やばい事に気づく。それからは休憩時間もそこそこに息せき切って歩く。さらに赤沢峠の手前で送電線の巡視路に入り込み、1479mピークにやっと登り着き時間ロスを増やす。稜線は歩きやすい縦走路でアップダウンは有るものの、風も天気も気持ち良いが、遠い山頂を思いながら、時間を気にしてついつい早足になる。山頂に12時半頃到着、予想外に早く着いた。雲一つないのだが春霞で展望は今一。残雪を歩いて苦労して登った佐武流山が目の前に望め、しばし昔を懐かしく思い出す。
 稲包山はこの他に三国峠からのコースもあり、約3時間で登れるらしい。下山は四万温泉、新緑を身一杯に感じて下る。風があるもののダムから温泉までの車道歩きが辛い。
 四万温泉に15時少し過ぎに着、バス時間の関係でビールも飲まず、汗を流しただけで帰宅する。結局7時間半を5時間と少しで歩く。出会ったのは山頂で三国峠からの三人のみ。疲れたが楽しい山だった

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