中ア・空木岳、越百山、安平路山    9月9日〜12日

 20年前に空木岳まで縦走し、池山尾根を下った。その後何度か中央アルプスへ足を運び、空木岳から南の稜線を眺めるたびに何時かは縦走したいと思い続けていた。下山口の大平宿からの交通機関が不便なことや、ここ数年は夏から秋にかけて日本に居なくて、なかなか計画が立てられなかった。またもや台風一過の晴天を期待して出かける。高速バスにて駒ヶ根へ、バス、ロープウエイを乗り継いで12:30に千畳敷到着。生憎ガスっている。極楽平へ上り、ガスと強い風の中を歩き始める。檜尾岳、熊沢岳、東川岳を経由して木曽殿山荘に16:40に到着する。時間切れ(16時到着まで)の夕食を無理にお願いする。小屋番は世代交代し、小屋も綺麗に立て替えられていて、昔の面影は無かった。美味しかった【梅酒】の販売も無くなっていた。ごった返す小屋の中で、以前加入していた山の会のE夫妻に久しぶりに再会する。懐かしく暫し歓談する。
 朝方には雨も止んだが、ガスと風は相変わらずで雨具を付けて6時半に出発する。空木岳への急登を上り切り7:20着。ガスで展望はない。南駒ヶ岳への途中から天気が急速に回復して展望が開ける。
 赤椰岳を越え南駒ヶ岳に九時着、南方に安平路山、摺古木山までの稜線が望める。休憩中にガスが出てきて一瞬のうちに山が見えなくなった。その後はのんびりと「ガンコウランの実」を採りながら歩く。越百山に12時、明日歩く稜線はガスの中、越百小屋へ一気に下る。小屋12時半到着、【菊水】が有るとのことで直ぐ買い求める。山小屋では始めてのこと。嬉しいネ!。
 5:40小屋出発、稜線まで登り返し、6時半に安平路山へ向けて歩き始める。天気はマアマアだが、笹はしっかりと濡れている。藪(笹)漕ぎを覚悟で雨具は付けて歩く。所々に赤布やテープが付いていて、踏み跡もかなりしっかりしている。南越百山から下り、笹を踏み分けて奥念丈岳へ登り返し8:15に到着。さらに袴腰山を越えて松川乗越に10:25着、背丈を超す笹に手こずり踏み跡も定かではない。浦川山への登りも辛く、一歩一歩笹をかき分けかき分け登る。その後も難行苦行は続き、12:40に安平路山に到着、ホッとする。笹の中で狭く寂しい山頂だった。途中で水を補給して13:20に避難小屋に落ち着く。
 下山の日は素晴らしい晴天で、のんびり朝食を済ませ7時過ぎに出発する。摺古木山を越えて東沢林道に出て、大平宿へ向かう。お土産屋のおじさんと暫し世間話。おじさんの世話で飯田に帰る車に乗せて頂く。4時間の道路歩きが無くなりラッキー!。砂払温泉の一番風呂に入り、蕎麦屋でビールを飲み、地酒【流水香し】を買って高速バスで飲みながら帰る。6〜7時間もの藪漕ぎには心底疲れたが、歩き通した充実感に満足している。         

戻る