南ア・蝙蝠岳、丸山      8月27日〜30日

 蝙蝠岳(こうもりだけ)は名前に惹かれ、丸山は、ある山岳雑誌に載っていた3000m峰27座で、唯一残った山として計画する。縦走にするか悩むが、二軒小屋からのピストン山行とした。どちらも山頂往復は標準12〜13時間を要し、標高差が1460m〜1630mあり、上りで7〜8時間かかると記載してある。停滞した前線の影響で出発したのは、台風12号が通過した後になってしまった。 登山口の二軒小屋へは東海フォレストの送迎バスを利用して入る。自宅を出て九時間もかかった。ロッジ前の芝生の上にテントを設営、前祝いを終えて早速と横になる。
 蝙蝠岳へは徳右衛門岳を経由して登る。早寝したこともあり早めに目が覚め、午前3時に出発する。大井川東俣をしばらく進んだ後尾根に取り付く。踏み跡程度の登山道をヘッドランプの光を頼りに慎重にすすむ。休憩でランプを消すと真っ暗闇になる。5時を過ぎてやっとランプ無しで歩けるようになる。徳右衛門岳6:50、2721mの稜線に8時、ここでやっと展望が開け、目前に塩見岳、蝙蝠岳が姿を現す。南方に荒川三山、悪沢岳が望める。好天の中の稜線歩き、風が気持ち良い。蝙蝠岳8:30。北方に仙丈岳、白根三山、鋸岳が見えてくる。爽やかな晴天の中、暫し展望に見とれていた。
 目の前の塩見岳まで行ってみたいが帰りの長さ(遠さ)を思い、後ろ髪を引かれる思いで下山を開始する。晴天ではあまり見かけない雷鳥に出会う。展望のない樹林帯をひたすら下る。思っていたより早い時間で13時前にテント場に到着する。なにを於いても先ずビールをいただく。木陰でビールを飲みながら昼寝、幸せな時間を過ごす。
 千枚岳、丸山へは標高差は大きいが、距離が短いこともあり4時半に出発する。樹林帯をひたすら上り、マンノー沢の頭へ7:15着。木立の間に塩見岳、蝙蝠岳が望める。千枚岳九時着、悪沢岳と丸山が目の前に見える。一度岩綾を下り、上り返して9時半に丸山到着。昨日同様、素晴らしい展望。赤石岳、聖岳、光岳なども望める。充分展望を楽しみ下山する。膝が笑い痛みを感じる頃、やっとテント場に昨日同様13時頃に到着する。またビールを飲みながらのんびりとテント撤収作業。送迎バス利用のためにロッジに宿泊する。
 お風呂に入りサッパリ、ビールが一層旨い。夕食もホテル並みのご馳走で持ち込んだ【菊水】もすぐに空になった。ベットもホテル並でよく眠れる。朝食もご馳走、帰りも良い天気で好天に恵まれた山行だった。                                  

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