尾瀬・景鶴山            5月3日〜5日

 昭和四十年代には登山道があり山岳雑誌などにも紹介されていたが、自然保護の観点から廃道(立ち入り禁止区域)になり、今は登れない山となった。近年の中高年の登山ブームと百名山(三百名山)詣で一般公募もあり、残雪期に多くの登山者が登頂している。
 今年は雪が多くて鳩待峠への林道の除雪を心配したが、予定通り28日に無事開通した。
戸倉の宿泊予定の宿で、峠の駐車場を確認するも、満車とのこと。宿の主人に車の回送をお願いして、鳩待峠へ向かう。雲一つ無い快晴の中、食糧、つまみ、アルコールなどをザック一杯に詰めて13:30に出発する。山の鼻15:30着、テントを設営し、早速宴会を開始する。暖かい中、雪のテーブルで大いに盛り上がり、アルコールがドンドン無くなっていく。

 3時起床、五時出発する。積雪が多くて尾瀬ヶ原の【原の川上川橋】が壊れて鳩待峠側に少し戻って大きく迂回してヨッピ橋へ向かう。朝靄の燧ヶ岳、朝日を浴びて輝く至仏山、山頂部にニュー岩と呼ばれる岩峰を持つ目的の景鶴山が望める。ヨッピ川を渡り、東電小屋の手前から7時に尾根に取り付く。尾根を詰め、いくつものピークを越え与作岳に8:50到着。至仏山、景鶴山、平ガ岳、会津駒ヶ岳、日光白根山など展望は申し分なし。一度大きく下り、上り返して景鶴山、山頂直下はかなりの傾斜で岩綾もあり、事前調査では補助ザイルが必要かもしれなかったが、雪が多くてその必要もなく、雪綾を慎重に詰めて狭い山頂に9:45到着。与作岳以上に素晴らしい展望を満喫する。
 登頂の喜びを感じながら往路を戻る。尾瀬ヶ原のだだ広い歩きにくい雪面を、ただ黙々と歩く。テント撤収後の鳩待峠への上りも無口で登る。16時鳩待峠、宿の主人の出迎えを受け、登山靴もそのままで宿へ向かう。二日間の晴天に感謝。温泉に入りさっぱりした後、祝勝会(?)に突入する。
 翌日は朝風呂、ビールを戴き、お花見をしながら高速が混雑する前に帰路につく。    

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