大荒沢岳‐高下岳       10月3日〜5日

八月に和賀山塊の和賀岳に登り、その北側に羽後朝日岳の存在を知る。地形図には登山道の表記が有るが、登山道はなく笹と低灌木帯で容易に近づけないらしい。山行報告資料をあさり解ったことは、秋田県側から沢を詰めて灌木帯の藪こぎを経て山頂に達することができ、たおやかな稜線に広がる一面の御花畑を眺める事ができるとのこと。大荒沢岳から強引に藪こぎで登る強者もいるらしい。また、残雪期に主に岩手県側から高下岳や大荒沢岳経由で登られている。当会でも残雪期に挑戦されたようです。
今回残雪期の登頂を目指しての偵察山行をする。夜行バスで出発、電車・バスを乗り継いで登山口の貝沢に8時過ぎに到着する。天気は快晴で登山口へ向けて歩き出す。バスの運転手に熊が居るから注意してください、とのこと。登山口まで約1時間、登山口の牧場から郡境尾根までの急登をひたすら登る。尾根へ出ても前山分岐までさらに急登が続き10時着。その後は登りも緩やかになりブナの林の中をのんびり歩く。ブナの紅葉は少し早い感じ。モッコ岳分岐の沢尻岳を過ぎると前方に大荒沢岳と羽後朝日岳が望める。大荒沢岳に11時過ぎに着、バス停から約3時間かかる。ザックを下ろして微かな踏み跡を朝日岳方向に歩いてみる。三角点は確認できなかったが、登り切ると朝日岳への灌木帯の藪尾根が望める。何となく歩けそうな気がするが、帰りのバス予約もあり今回は此処までで引き返す。 
稜線はしっかり紅葉していて、快晴の中のんびりとはいかないが後に岩手山、右に和賀岳を見ながら大荒沢岳から高下岳へ縦走する。根管分岐辺りから踏み跡が笹のために見えなくなる。風で曲がった木の根に引っかかり、穴ボコにつまずきながら歩かされる。残雪期のたおやかな尾根筋が雪でどうなるか考えながら、朝日岳方向を振り返り振り返り進む。高下岳に13時過ぎ着。高畑登山口へ向けて下る。大荒沢へ向けて尾根を忠実に下っている。この尾根を残雪期には登る予定。上大荒沢バス停に15時15分着。次のバスまで90分あり、大荒沢まで歩き雑貨屋で店のお婆さんとの世間話をつまみにビール・お酒をいただく。ほっとゆだ駅で温泉に入り北上へ、此処でも夜行バスまでの時間が余り、前回の居酒屋でのんびり過ごす。
 朝日岳へは残雪期か藪こぎで登るか少々迷うが、山頂の御花畑も見たいし、雪稜を気持ち良く歩いてみたいし、来年の課題の山行になるだろう。

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