カムイエクウチカウシ山、ペテガリ岳、他 8月1日〜8日
ひょんな事から北海道山行の誘いを受け、カムイエクウチカウシ山(カムエク)とペテガリ岳へ登ることになった。カムエクは、5年前増水のため途中敗退した山で、リベンジを期して臨む。ペテガリ岳も山荘までの林道が通行不能で(林業関係者は通行しているのだが)、何時再開されるかもわからず、神威山荘からの沢経由でベッピリガイ乗越しを越えてペテガリ山荘に入るコースを行くことになった。
千歳空港でガイドと合流して中札内へ向かう。天候が安定していることで、増水がネックのカムエクを先行して登ることになった。登山口の七の沢出合へは札内林道を進む事になるが、札内林道「道道・静内―上札内線」は工事が中止になり、終点は七の沢出合の少し先になっている。5年前は車で七の沢出合まで入れたが、途中にゲートが設けられ、約3時間の車道歩きを強いられ、七の沢出合でテント泊、日帰りで登ることになった。
5時出発、札内川本流は前回と比較にならないほど水量が少ない。かなりの人が入っているらしく踏み跡はしっかりしている。巻き道、渡渉を繰り返し6:20、八の沢出合着。前回、雨の音を聞きながら増水を心配してよく眠れなかった事を懐かしく思い出す。八の沢に入るとすぐにカムエクが望める。大岩がゴロゴロして歩きにくい河原、渡渉、巻き道を繰り返して7時半に三俣到着。雪渓が大きく残っている。ガイドも「これほど雪が多いのは初めて」とのこと。八の沢カールへの登りは巻き道だが、岩登り並の急登が続きやっと9:50にカールに到着する。カールからはピラミッド峰との鞍部へ向けてトラバース気味に登る。稜線からは這松のブッシュをかき分け、山頂直下の御花畑を過ぎると狭い山頂に11:10に到着する。途中からのガスで展望は得らなかったが、五年ぶりのリベンジを果たす。
往路を戻りテント場に18時到着。13時間の長い一日だった。帰りの途中ガイドがイワナを釣りながら下る。入れ食い状態で50数匹を持ち帰る。その夜はイワナ(オショロコマ)のフライとお酒で、豪華で美味しい夕食となった。当然豪勢なたき火を囲んで話は尽きなかった。
翌日の朝食はたき火で炙った香ばしいオショロコマをいただき、これまた最高だった。中札内に戻り南下して浦河へ向かい、食料を買い込み海岸沿いの三石キャンプ場でテント泊。温泉も隣で、その夜はイカ刺しをたらふく頂いた。
二日酔い加減で荻伏からニシュオマナイ川林道を進み、神威山荘の少し手前で駐車。9時にペテガリ山荘へ向けて歩き出す。カムエクでイワナの入れ食い状態を見ていた釣り好きの岳友は、浦河で釣り道具を買い、ベッピリガイ沢に入るとガイドと共に釣り始める。ペテガリ山荘へ12時過ぎに到着する。立派な避難小屋で2Fに陣取る。カムエクに劣らずたくさんのイワナを釣ってきて、その夜もイワナのフライを美味しく頂いた。
夜半に小雨が降ったが、朝には雨も上がり4時に出発する。山荘の横から登り始め西尾根をつめて1050mのコブで展望が開ける。ペテガリ岳もしばらく進むとその山容を見せてくれる。緩急のアップダウンを繰り返し、1301mコブからはペテガリ岳が眼前に迫ってくる。一度大きく下り標高差500m、気合いを入れて登り返して9時半、やっと山頂に到着する。北側のカムエク方面の展望はガスで今一、南側の神威岳などの展望を楽しむ。昼食後、アップダウンの多い長い稜線を戻る。疲れた。
翌日、往路を戻り三石で温泉に入り千歳空港へ向かう。空港でガイドと別れ、レンタカーを借りて道南方向へ向かい、豊浦でキャンプする。
翌日は大沼を観光し温泉に入り函館で夕食、美味しい海鮮料理を堪能した後、静かな大沼湖畔でキャンプする。最終日は小樽までドライブ、此処でも海鮮料理をいただき、千歳空港内で打ち上げをする。
良い天気に恵まれて思い残した山を登れ、楽しい山行が出来た