堂津岳           5月14日〜15日

 信州百名山の一つで残雪期に登られる山。高妻・乙妻山と言う圧倒的に鮮やかな高峰の隣に位置するために、全く目立たない山で、里からもほとんどその姿を望めない。しかしその展望はすばらしく隠れ名山として近年多くの登山者に登られている。
 当初4月末に計画するも、雪の多さやメンバーの都合でこの時期に変更。天候が今一安定せず天気予報としばし睨めっこを繰り返す。15日の好天を確認して日帰り登山の予定で出かける。都心をのんびりと出発、途中で食料などを買い込み、登山口などの現地調査を済ませて温泉付きのコテージで宴会を開始する。
 当日、3時起床、4時過ぎにコテージを出発する。約30分で観光センターに車を駐車し、さらに車道をテクテク歩きやっと奥裾花自然園着。準備を終えて5:50に登山口を出発する。天気は予報通り快晴、稜線の最低鞍部へ向けて登り始める。雪は締まっていてアイゼンが気持ち良く効く。雪(尾根)を拾っていくうちに少し堂津岳側に逸れるが、何とかなりそうなのでそのまま進む。稜線への雪庇は5〜6mの高さで、ステップを切って乗り越し、7:20稜線に立つ。荒々しい西岳、高妻・乙妻山が目の前に、西には後立山連峰の山々が望める。
 アップダウンの少ない稜線を良い天気の中、展望を楽しみながら進む。奥西山をすぎると正面に堂津岳が端正な姿を現す。堂津岳への最後の登りは途中から50〜60m位の藪こぎ後、左右に切れ落ちた岩稜を慎重に進む。頂上直下はまた雪稜になり、雪庇の張り出しに注意しながら進めば丸く広い山頂に9:50に到着した。
360度の展望、後立山連峰の鹿島槍ヶ岳〜白馬岳〜朝日岳、雨飾山、焼山、火打山、妙高山、乙妻山・高妻山、戸隠西岳連峰、東山・・・。
飽くこともない展望を堪能し、昼食を取りながら幸せな気分で日向ぼっこをする。
 下山は往路を戻る。稜線からの下り地点は最低鞍部まで行くとトレースもあり難なく下れた。無事登山口に13:40に到着。山菜を探しながら駐車場へ向かう。温泉に入り充実した山行を思い出しながら帰路につく。

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